報酬未払いにあいました。。
このような質問が届いたので私が普段から行っているトラブル回避方法をお伝えします。すでに質問箱では回答済みですがこちらのブログではさらに深堀した内容をお伝えしていきます。
この記事でわかること
- 報酬未払いリスクをできるだけ回避する方法がわかります
- 実際に報酬未払いに遭遇してしまった時の対処法をお伝えします
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ちなみにこちらのブログでは制作に関する質問しか深堀しませんが、割と私の過去やプライベートに関する質問も来てますので気になる方はぜひ、うらすけアカウントでチェックしてみてください。
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最終的にこちらのブログでさらに深掘りする流れとなります。それでは本文をご覧ください。
質問内容
今回の質問の内容は主に2つです。
- ネット上でのやり取りのみで完結するような仕事の受け方をしたことはありますか?
- トラブルを避けるためにどのような対策をしていますか?
それぞれ回答していきます。
ネット上でのやり取りのみで完結する形で仕事をしたことはありますか?
ご質問者の意図としては
「顔も素性もわからない人からネットを通じて仕事をもらいましたが、報酬が支払われませんでした。顔も合わさずにネット上だけで仕事を進めていくと常にこういうリスクと隣り合わせになりませんか?そう考えるとネット上から軽はずみに仕事をもらうの無理じゃないですか?」
ということだと思います。
まずはこの部分の回答
別にそんな心配することないよってだけの回答に見えますが、その裏では割と対策を打ったり戦略を考えたりしています。この対策や戦略について深堀していきます。
この質問者様の場合は未払いというトラブルですが、地雷が引き起こすトラブルって未払い以外にも割と色々あったりします。例えば無理難題をふっかけてくるとか、平気で追加・修正を押し付けてくるとか、レスポンスが異常に遅いとかですね。。
そう考えるとこういう通称【地雷】の存在は結果的に他の善良なクライアントにまで迷惑が及ぶ危険な存在であるわけですね。自分は今までクライアントに恵まれていたこともありますし、ご依頼者様あっての仕事ですので一緒くたに【地雷】という言葉は使いたくないのですが、未払いやトラブルを起こすような「とんでもクライアント/ディレクター」をこの記事では便宜上、地雷と呼ばせていただきます。
まずこの手の対策で一番重要なことは「そのような地雷を寄せ付けない」「地雷がいそうなところに近づかない」この2つです。
部屋に入ってきた虫の殺し方ではなくそもそも「虫を寄せ付けない対策をする」「虫がいそうなところに近づかない」という考え方が必要です。
地雷を寄せ付けない対策
地雷を寄せ付けない対策として重要なのが自分の信頼性と権威性を上げるってことです。蚊取り線香の臭いで蚊が寄ってこないのと同じで、信頼性や権威性が出ていれば地雷はよってこないわけです。
Twitterからの依頼でトラブルを受けた的なツイートを見かけますが、
例えばTwitterで僕が動画初学者時代から意識していたこととしては
①愚痴・不安・攻撃・卑下のようなネガティブ発言は一切排除 (権威性)
②HPを作り定期的に宣伝 (信頼性)
③制作物を定期的にUPする (信頼性と権威性)
④ポエム的な内容・リプ周り・おは戦などの初心者臭がする行為は一切排除 (権威性)
⑤「こういう案件受けるべきですか?」的な自分で考えて判断すればいいような内容をいちいち相談しない
⑥初心者同士の馴れ合いに参加しない
この辺りです。いや、本来Twitterなんて何を呟いてもいいので自由なんですよ?子供と戯れている画像をUPしようがペットの画像を出そうが、愚痴りたい時に愚痴ろうが、不安があれば周りに吐き出そうが全然いいんです。全くもって正しい使い方です。
ただTwitterを一つの案件経路として扱うなら、経験や失敗から出る洞察力や思慮深さが垣間見えるような発信をする方がその人の人間性や仕事に対するスタンスが見えるのでそれが信頼性や権威性に繋がっていくというものだと思うわけです。結果その積み重ねが初心者を食い物にしようとする地雷を遠ざけることにも繋がっていきます。
ご質問者がネット上での依頼と言われていたので例としてTwitterの話をしましたが、Twitterに限らずともこのようにまずは少しづつでも自分の信頼性と権威性を作っていくことが大事だと思います。
類は友を呼ぶという言葉があるように「ぜひあなたがいいです」と思って依頼してくれる人は皆さん素性が明らかです。現に、僕はTwitter経由で依頼をくださった方のフルネームと企業情報を全て把握しています。逆もまた然り、「依頼先は誰でもいい」ってレベルの仕事はそれを依頼する人も素性が不明なことが多い印象です。
この類は友を呼ぶ現象は全てに共通していて例えば、Twitter上で同業界の誰かを晒したり攻撃したりする人の周りには常にお仲間のような人ばかりが集まりますし、クリエイター初学者は同じ初学者の人と交流を深めようとします。
これはネットだけでなくリアルでもそうだと思います。ご質問者はご自身の経験からネットに対して不信感を持たれてるように感じますが、案外そういう本質的な部分はネットもリアルも変わりません。要はリアルだろうがネットだろうが、敵だろうが味方だろうが自分のレベルに近しい人達が周りに集まって来やすいわけです。
話はそれましたがつまり、「自分自身で信頼性と権威性をブランディングし、不特定多数から脱却しない限り、自分自身で地雷を寄せ付けてしまうことが多くなるよ」というわけです。
あなたがポートフォリオを持っていなくても依頼が来たのなら実力がわからなくてもいい案件ですし、あなたに実績がなくても依頼が来たのなら信頼性が必要のない案件です。
そこで浮き足立ってしまい安易な考えで募集に食いついてしまう前に、報酬未払いなどのトラブルに巻き込まれる可能性を一度冷静に考えることが必要です。
まずは地雷回避のため信頼性や権威性を作る武器を集めるとGoodです。
地雷がいそうなところに近づかない
例えば未払いで言うと【極端に低単価な案件募集に応募しない】であったり、無理難題をふっかけてくる・平気で追加・修正を押し付けてくる・レスポンスが異常に遅い的な地雷で言うと【低価格競争に参戦しない】などです。
もちろんどちらも前提として、それなりの単価を設定できるように技術を上げる必要があります。技術がないのに単価だけ上げて出来ないことを出来るとハッタリかまして仕事を取るなんてやってたらそれこそクライアントにとってこちらが地雷です。
まずは自身の技術を上げ、地雷がいそうなところに近づかなくても依頼を取れる環境を作ることが重要です。
例えば「身の危険を考えて治安の悪い地域に住むのを避ける、治安のいい地域に住みたいならお金が必要」ってことと同じで、「地雷がいそうな低単価案件の世界を避ける、避けるためには技術が必要」ってことです。
自分が技術の向上を続けていれば、「お金は出すから良い物を作って欲しい」という本気度を持ったクライアントからふとしたタイミングでお声がかかることもだんだん出てくると思います。
お金を出すから良い物を作って欲しいと考えている顧客は動画の価値を分かっており、尚且つ動画の活用方法もはっきりしています。それゆえ指示が的確で、クリエイターに敬意を持っています。 そう言う人たちが満足するクオリティを出してあげればそれは巡り巡って次の依頼につながります。
技術を積み、地雷がいる場所を避けられるようになるとGoodです。
未払いを避けるためにどのような対策をしていますか?
前章では「信頼性や権威性などの基盤を固めて未払いになりそうな地雷を回避しよう」という内容でしたが、ここからはより具体的な対策をお話ししていきます。
対策①:マッチングプラットフォームを利用する
すごくシンプルなんですが、未払いという部分だけ見ればココナラやランサーズなどのマッチングプラットフォームから依頼が来ればキャンセルを喰らわない限り未払いは発生しません。理由は依頼=支払い完了だからです。
ただデメリットとしてはどうしても価格競争に巻き込まれやすいということと、ライバルが多すぎるので依頼を取るまでの道のりが結構きついという部分です。
じゃあライバルから抜きん出るくらい技術上げて自分の満足いく単価つければいいやんと思うかもしれませんが、それぞれのプラットフォームでの相場が存在するので「俺の技術は30万の価値があるんじゃ!」と30万で出品しても総スカンです。
未払いがないというメリットを重要と捉え、多少は値段を下げてでも相場に合わせられる人には最高の対策になるかと思います。
対策②:契約書を用意する
ココナラやランサーズなどではなく、TwitterやSNSやHP経由から依頼が来た場合は契約書を結ぶ一択だと思います。
契約書には
①自分のため
②相手のため
この2つの効果があると思ってます。
①自分のため
契約書という法的書類を用意しておくことでぞんざいな扱いを抑止できます。
制作までの流れを説明する中で【お送りする契約書をご確認いただき、クラウドサインでの契約が締結したのちに制作に移ります】といえば地雷のクライアントもしくは地雷ディレクターなどは大体そこから連絡が来なくなります。そのような地雷クライアントや地雷ディレクターは他のクライアントの迷惑になるので自分が映像制作に対して真剣なら、避ける努力を行うべきだと個人的には思います。
例えば信号無視の車に自分の車がぶつけられたとして、こちらの車にぶつかってきた相手が確実に悪いのですが、もし自分が何かしらの保険に入っていなかったとすればそれはこちらに非があるわけです。それと同じで、報酬を払わない相手が100%悪いですが、契約書を結ぶという手間を省いてしまったまま制作に入ってしまっている部分は少なからずこちらに非があるわけです。契約書は自分や家族を守ってくれる武器になります。
②相手のため
契約書を結んでおけば制作側が飛ぶようなことがあった場合、クライアントは法的処置を取れます。飛ぶだけでなく、2次請け3次請けも防ぐことができますしクリエイター都合による納期の延長に対しても損害賠償を請求できます。それは逆を言えばこちらが契約書を用意することで「自分は飛びません」「下請けに流しません」とアピールすることにつながります。「なんか相手を信用してないみたいに思われるのが嫌なので契約書を提示するタイミングがない」という考えがあるとすればこういう意識を持つと多少変わるかと思います。契約書は相手に安心感を与えるための配慮でもあるのです。
契約書の作り方
法知識がない素人が好きなようにオリジナルの契約書を作ったところでその契約書が【法的効力を成すものになる】可能性は低いです。 行政書士や弁護士が契約書類作成のサービスを安くで請け負ってくれるところもあるかと思いますので一度調べてみることをお勧めします。
例えばココナラなどでもそういったサービスが出品されていますので一度見てみるのもいいかと思います。
ちなみに私は電子契約サービスの雛形をもとに商工会議所の相談窓口でアドバイスをいただきながら作成しました。
それでも未払いになった場合
①少額訴訟を使う
60万円以下の請求を裁判費用5000円で行える訴訟です。
こちらの漫画でわかりやすく説明されてます
②請求書の先払いサービスを利用する
未払いの請求書を買い取ってくれる金融サービスです。「請求書買取」などで検索するとサービスが色々出てきます。僕は使ったことないので実際の感じをお伝えすることはできかねますが万が一のために知識として持っておくのはアリだと思います。
最後に
支払上のトラブルや、制作上のトラブルを未然に防ぐのも仕事のうちだと思います。自分のため、家族のため、依頼をくださるクライアントのために自分ができることをしっかり行うべきと考えます。それが信頼性につながると思ってます。
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